はじめまして数学001

 
 
いまさら改めて取り上げるまでもないほどの良書です。一度は手に取られた方も多いのではないでしょうか。
 
そもそも,著者である数学者の吉田武先生(京都大学)は数々の名著を発表している巨匠です。オイラーの贈物虚数の情緒など,中学生から読める数学書が有名でしょう。
 
その吉田先生が小学生のために易しい言葉を使って書き上げた数学入門書が「はじめまして数学」です。もちろん,大人が数学を再入門するのにもうってつけですよ(^^)
 

分かりやすい言葉と楽しいイラストが特徴的!

はじめまして数学002
とにかくコミカルなイラスト挿し絵がありがたい本です。ジョークやボケがふんだんに登場するので,それほど構えずに本を読んでいけると思います。
 
数学の専門的な言葉を,とても分かりやすい言葉や表現で書かれているので,小学生でも大半は理解できると思います。難しい漢字へのフリガナもありがたいです。
 
数学は言語のようなものです。いや,言語でしょう!
 
一つ一つの定義やルール決めが最も重要な学問といっても過言ではないでしょう。この本でも,人によっては,こういった繊細なルール設定をくどく感じるかもしれません。実際,読んでみると,入念過ぎる慎重な表現をいくつか感じました。
 
数学という学問をしっかり進めていくにあたって,当たり前だと思うことを当たり前だと流さずに,正しく1つ1つ消化していくことが大事なのではないでしょうか。それが数学の本質です。
 
はじめまして数学003
はじめまして数学004
中学受験の算数を勉強をしている小学生の中にも「なんとなく」の感覚で学習している生徒がおられますが,そういった人にこそ勧めたい本だと思いました。
 
また,算数や数学の指導に携わる方にもオススメします。子どもらの興味が湧くような小ネタも本書にはたくさん登場します。
 
小学生にとっても,大人にとっても数学の入門書になること間違いありません。おすすめです。
 
 
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