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「なぜ?」「どうして?」こういった疑問を持ち,それを1つ1つ解決していくことが,受験算数ではもちろんのこと,学問の根本だと思います。
本質を理解した上での問題解決能力が,現代社会では特に必要とされていることは言うまでもないでしょう。みなさんは最近しっかり考えていますか?

タイルを並びかえると正方形1マスが消える謎。。。

さて,小説や映画などで登場する名探偵のように,次の図形のトリックを暴いてみましょう。
今回の問題は決して簡単ではありません。
小学生高学年の方はもちろんのこと,大人でも十分楽しめるものだと思います。
 

# トリックを暴こう!「正方形はどこへ?」

 
トリックを暴こう!_001
 

↓ ↓ ↓

 
トリックを暴こう!_002

5つのピースを使って12×12の正方形をつくりました。これを並びかえたとき,1辺が1cmの正方形のすき間がなくなりました。この理由を考えましょう。

※ BeforeとAfterのピースは,もちろんそれぞれが合同(同じ大きさで同じ形)です。
 

あとで言われると「あ~!」ってなるでしょう

対象は小学5年生以上です。(←ヒントになっているかも)
だからと言って,低学年の方が解けないことはありません。
図形の本質をしっかり押さえて,みなさまなりの答えをお聞きできればと思います。
「トリック」と言っても「イカサマ」などではありませんので,変に構えないで下さいね。
 
解答はスクロールしていくと出てきます。
 
 
 

 

 

 

 

 

 

 

 
 

(タネあかし)

 
トリックを暴こう!答_001
さて,○印をつけたところを拡大してみましょう。
ココがポイントです。
トリックを暴こう!答_002
交わっているように思われがちですが,方眼と少しずれていましたね。具体的には3色のタイルが交わるところが上に1/12cmずれています。
(詳しいことは省略しますが,相似・比などで確認できます。)
トリックを暴こう!答_003
なので,新しくできた長方形のたての長さがBeforeよりも1/12 cm低くなっています。
横の長さが12 cmなので,面積が1cm^2少なくなったことになります。
これが消えてしまった1cm^2の正体でした。
 
みなさんはトリックを暴くことができましたか?
公式や解法を丸暗記するだけではなく,こういった探究心を育む問題もいかがでしょうか?
 
 
(この記事はamebaなどの過去記事を再編集したものです)