印象に残った入試問題の良問を「今年の1問」と題して取り上げています。志望校への腕試しや,重要項目の確認に是非ご活用下さい。
実際の試験を改訂しているものもあるのでご了承下さい。
灘中
問題文
4桁の整数Aは百の位の数字が0です。Aの十の位の数字と一の位の数字を入れ替えて4桁の整数Bを作ります。4018と4081のようにAもBも7の倍数となるようなAは全部で何個ありますか。次のヒントを参考にして答えなさい。ただし,4018と4081の2個も含め,AとBが等しい場合も含めます。(ヒント)
4081−4018=63=9×7=9×(8−1)
4082−4028=54=9×6=9×(8−2)
1000=7×143−1
解説
(算数合計の平均は昨年度より30点減)
思い返すこと昨年の2日目は,突如として大問4問に変更され,やや激震が走りましたが,今年は大問5問に戻りました。
今回取り上げたものは,【1】に当たりますが,2日目では初めて設問のない問題が登場しました。
さらに,灘中では珍しく,おそらく初めて「ヒント」というワードが出ました。
この問題自体は飛び抜けて難しいわけではありませんでした。膨大にある7の倍数の中から,早く正確に当てはまるものを発見する作業にはヒントの活用が必須でしょう。ヒントの意図が理解できれば当然正解に近づけたでしょう。
立体図形や長方形の問題など,他にも扱いたい問題もありましたが,今年の2日目でもっとも特異と感じたのでこの問題をピックアップしました。
(後日他の問題も取り上げるかもしれません)
また,このWEB問題集の図形ドリルでも,解説ではなく「ヒント」を掲載しておりましたので,関連性があると思ったことも取り上げた理由であります。